ノウフクJASのカテゴリーについて
ノウフク生鮮食品で認証を受けるためにはどのような基準が必要となりますか。
以下の要件を満たす必要があります。
(1) 障害者が、当該農林水産物の生産に直接関連する以下に記載するような主要な生産行程に携わっていることが必要です。
- 農産物の行程 種子等予措,育苗,耕耘,元肥施肥,は種,定植,追肥施肥,防除,除草,管理,収穫,調整,出荷,採取等
- 畜産物の行程 繁殖,飼育,衛生・防疫,出荷,と殺,搾乳等
- 水産物の行程 養殖の準備,育苗,飼育,衛生・防疫,収穫・水揚げ,出荷,漁具管理等
(2) 外部から問い合わせがあった場合に,当該ノウフク生鮮食品の主要な生産行程のうち障害者がどの生産行程に携わったかを回答できる必要があります。
ノウフク加工食品で認証を受けるためにはどのような基準が必要となりますか。
以下の要件を満たす必要があります。
(1) 原材料にノウフク生鮮食品を1種類以上使用している必要があります。加工業者がノウフク加工食品で認証を取得するためには、格付(ノウフクJASマークが付いた)されたノウフク生鮮食品を原料として使用する必要があります。また、福祉事業所等が、自ら生産したノウフク生鮮食品を原料として使用する場合は、格付したノウフク生鮮食品を使用する必要はありません。
(2) 加工業者については、原材料のうち格付されたノウフク生鮮食品については,受入れから使用まで,他のものが混ざらないよう区分して管理する必要があります。
行程別の認証資格について
小分け業者とは何ですか。
流通業者や小売業者などが、格付されたノウフク生鮮食品又はノウフク加工食品を仕入れ、小分けにして出荷したり、販売する場合は、小分け業者の認証を取得する必要があります。
JAの選果場にて出荷行程に障害者が携わっていますが、認証を取得することはできますか。
出荷行程も主要な生産行程の一つになりますので、認証を取得することができますが、この場合、例えば、〇〇生産組合のようものを組織し、当該組合に参加する組合員の農産物の出荷行程に障害者が携わる仕組みを構築していただく必要があります。
JAの選果場にて出荷行程に障害者が携わっていますが、認証を取得することはできますか。
出荷行程も主要な生産行程の一つになりますので、認証を取得することができますが、この場合、例えば、〇〇生産組合のようものを組織し、当該組合に参加する組合員の農産物の出荷行程に障害者が携わる仕組みを構築していただく必要があります。
ノウフク加工食品を仕入れ、これを原料に新たな加工食品を製造した場合に、認証を取得できますか。
現行のノウフクJASでは、ノウフク加工食品を仕入れて、これを原料に新たなノウフク加工食品を製造した場合は、ノウフクJASの対象外となります。
ノウフク加工食品で認証を取得する場合、障害者が生産行程に携わる必要はありますか。
格付されたノウフク生鮮食品を原料として使用することが加工業者の認証取得要件のため、ノウフク加工食品の製造に障害者が携わる必要はありません。
自事業所で生産したノウフク生鮮食品を原料に、加工食品を製造し、これを原料に別の加工食品を製造した場合に、当該加工食品で認証を取得することはできますか。
取得できます。例えば、障害者が生産行程に携わってしいたけを生産し、これを乾燥させて干ししいたけにして、これを原料にしいたけの加工食品を製造した場合、干ししいたけ生産は、最終加工食品を製造するための製造工程の一環とみなすことができ、認証の取得は可能です。
荒茶は食品表示基準では、加工食品となりますが、茶を生産する事業者で格付された荒茶を原料に製茶(仕上げ茶)した場合、製茶で認証を取得することはできますか。
荒茶については、食品表示基準では加工食品に分類されますが、荒茶は、仕上茶の行程のうち、粗揉や乾燥等を経た1次加工品であり、一般的に消費者向けに販売するお茶(煎茶)とは異なるものです。
このため、ノウフク加工食品の原材料として製茶業者に出荷する場合、「荒茶」は生鮮食品として扱い、「荒茶」の粗揉や乾燥等の一次加工工程は、ノウフクJAS の農産物の主要な行程のうち、「調整」と解釈して対応することとなりますので、自農場でお茶を栽培し、これを荒茶にして、格付して製茶業者に販売した場合、製茶業者は、ノウフクJASの認証を取得し、この荒茶を原料に茶製品を生産し、ノウフク加工食品として販売できます。
なお、荒茶を最終製品として消費者向けに販売する場合は、加工品として流通させることになり、ノウフク加工食品扱いとなります。
地域で農家と福祉事業所をマッチングする業務を行っていますが、マッチングを行っている組織で認証の取得はできますか。
障害者が生産行程に携わった食品の生産行程管理者の認証の技術的基準では、生産行程管理者となれる生産業者(ノウフク生鮮食品を生産を行う者)は、障害福祉サービスを行う事業所、障害者を雇用している者(農業経営体等)、農林水産業を自ら行う障害者、障害者に生産の委託を行っている者(農業経営体等)となっています。
このため、マッチングを行っている組織で認証を取得することはできないため、施設外就労で障害者を受入れている農業経営体ごとにノウフクJASの認証を取得していただくか、例えば、当該地域でノウフク農産物ト生産グループみたいな組織を作っていただき、その組織に生産行程管理責任者、格付責任者を置いていただき、参加農家から障害者が生産行程に携わって生産された農産物を集荷し、組織で格付して出荷するといったスキームを構築していただければ、当該組織で認証を取得することはできます。
障害者が生産行程に携わって生産された家畜(生体)を仕入れ、と殺、精肉加工した場合、小分け業者としての認証を取得することができますか。
食品表示基準では、食肉は生鮮食品となっていますが、食肉になる前の生体は生鮮食品には該当しません。
ノウフクJASの農林規格では、畜産物の生産行程として「繁殖,飼育,衛生・防疫,出荷,と殺,搾乳等」と記載されており、と殺は生産行程の一環となっています。このため、通常は枝肉になった状態から食肉として位置付けられることから、障害者が生産行程に携わって生産された畜産物で小分け業者の認証を取得する場合は、格付された枝肉を仕入れる必要があります。
ノウフクJAS講習会について
ノウフクJASの認証を取得するために講習会の受講は必要ですか。
生産行程管理責任者、格付担当者及び小分け責任者については、認証機関が指定する講習会を受講する必要がありますので、必ず受講してください。
ノウフクJASの講習会の開催予定はありますか。予定がない場合はどうすれば受講できますか。
講習会につきましては現在オンラインにて開催しておりますので、講習会を希望される方は、日本基金のノウフクJASのページのお問い合わせから、講習会についてお問い合わせいただければ、ご都合のつく日時でオンラインにて逐次開催させていただきます。
認証の技術的基準について
認証の技術的基準とはどのようなものですか。
認証の技術的基準は、認証を取得しようとする生産行程管理者又は小分け業者の、認証に係る業務を行うためのマネジメントを定めたものであり、この基準に適合しないと認証の取得はできなくなっています。
認証に必要な申請書類の中に内部規程と格付規程がありますが、作成する必要はありますか。
認証の技術的基準に記載してある、内部規程及び格付規程の事項ごとに、各事業所の認証に係る業務手順等に沿って、作成していただく必要があります。
技術的基準の内部規程にある内部監査とはどのようなことを言いますか。
内部監査は、認証に係る業務を行う部署が、認証の技術的基準、認証申請時に作成した内部規程、格付規程通りに認証に係る業務を適正に行っているかを、記録類等を基に確認する手段です。
具体的には、技術的基準、内部規程及び格付規程に記載されている事項ごとにチェックリストを作成し、技術的基準、規程通り業務が行われているかを確認し、規程等どおりにできていない部分や改善すべき点があれば、是正等を内部監査で行う必要があります。このため、内部監査は第三者の方に行ってもらうことをお勧めします。
内部監査は、認証業務を行うにあたっての問題点を発見し、改善策や解決策を考えるための方策なので、毎年実施し、是正や改善すべき点はないか、問題点がないかを確認し、内部監査結果を踏まえて、必要に応じて認証の手順や、内部規程、格付規程の見直し、改正を行ってください。
技術的基準の内部規程にあるマネジメントレビューとはどのようなことを言いますか。
マネジメントレビューの目的は組織のマネジメントシステムが引き続き適切、かつ、効果的に運営されていることを確実にするためのものです。マネジメントレビューはマネジメントシステムの見直しですからマネジメントシステムの運用状況、結果の全般を行う必要があります。
現行のJASはISO17065に基づいており、ISO17065では、マネジメントシステムが、引き続き適切で、妥当で、かつ、効であることを確実にするために、あらかじめ定められた間隔でレビューする手順を確立しなければならず、そのためには、レビューは,少なくとも年1回は実施しなければならないとしています。
認証事業者については、ISO17065に基づき厳密に行う必要はありませんが、マネジメントレビューについては、以下の事項をインプット事項として盛り込んでいただけると良いかと思います。
(1) 内部監査の結果
(2) 資源の妥当性(認証に係る業務を行う上での人員は適正かどうか等)
(3) 予防処置及び是正処置の状況
(4) 前回までのマネジメントレビューの結果に対するフォローアップ
(5) 目的の達成状況(例えば、ノウフクJASの取得により、工賃を〇〇円を目指す等)
(6) 異議申立て及び苦情 等